
『空の気』近藤等則×佐藤卓
『空の気』近藤等則×佐藤卓
本の中から
デザインが消えて、誰も意識していない。
人間の意識や体を通り越した音を出したかったから。人間の思いの中で止まっているものなんかいらない、エネルギーがそこで止まってしまうのでなく、全部突き抜ける。
今の科学の最先端に寄ると、宇宙は何から出来ているのかというと、目で見える物質は4%しかなくて、あとは完全にダークマターと、反重力作用を持つダークエナジーだそうです。
みんな、世の中をわかりたい、わかろうとしている。だからすべてわかりやすくしようとする。でもそれは違う。感じていればいいんじゃないか。
日本のデザインは、わからないのをあえて形にする、わかんないんだよっていうことを再確認する為に、あえて形を作る。
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「窮屈」だと思うことが時々あります。
求められるわかりやすいものを作っていると、
嘘をついているような気持ちになって落ち着かなくなります。
本当は何もわからない。わからない事だらけの世の中でなぜそんなに決めつけたがるのか。
二極化の考え、世間の一般論、みんな一人一人違うのになぜカテゴリー分けしてしまうのか。
もっと目に見えないものを大切にしたい。感じる心を大切にしたい。
人を動かすのは感じる心。何かがザワっとするもの。
まずは、自分の心を動かすものを作りたい。